smileys〜京都と宇治と〜

namiusaです。 ライターをしています。 京都のこと、手作りしたもの、読んだ本… 日々のつれづれを記しています。

2015年04月

取材に夢中

日曜はとある木彫作家さんを取材してきました。
小学校の教科書にも載ったことのある
注目株の作家さん、27歳の男性です。
作品もご本人もとても魅力的で
芸術家らしいお話の数々にすっかり魅了されてしまいました。

しかもわたしが一昨年と去年にミッチリ取材していた
大学の卒業生で
ゼミの先生はわたしが去年取材した方でした(!)
大学のお話でも盛り上がってしまいました。

ご縁に感謝。

作品はなかなか高価で(それだけ評価されてはるのです)
簡単には買えませんが
いつか心の底から惚れた作品と出会ってしまったら
手に入れてしまうかも知れない……
その日のためにヘソクリを積み立てしとこう(笑)
とにもかくにも
応援していきたくなる作家さんでした。

最近仕事をしている雑誌の編集者さんは
わたしがモノづくりをする人と特別響き合うことを
よく見抜いていらして
そういう取材をふってくださいます。
幸せです。ありがたいなあ……。
よい文章で、ちゃんと期待に応えてゆきたい。

いまさっき先週悩みぬいた陶芸家さんに関する原稿のゲラがあがってきましたが
けっこう良い感じで書けていると思いました(←自画自賛)
読んでて自分で胸が熱くなりました(笑)
こういうときは、だいたい読者の評判も良いです。
やっぱり想いは文章に出ますね。

いろんな作家さんや職人さんと会って
その人たちのことを書けば書くほど
それはすべて私自身の「書くこと」に
ブーメランのようにかえってきます。

仕事とは、創作とは、使命とは。
色んなことがぐるぐると頭に渦巻くし
全部とても大事なことだけど
すべて超越できるといいな、とも思う。

決して飾らず、誠実に。思いきりの愛をこめて。
「書きたい」というシンプルな欲求にしたがって
自由にのびのびと、好きなように書いていくのが理想です。
なかなか難しいけれど
わたしの場合は、それが一番いい結果につながるように思います。


いとへんuniverseでも
少しずつ書く準備を始めています。
先々週も仲間である絣職人・いくちゃんの家で
作業を見学してきました。


6いくちゃんち


古い町家で絹糸を手繰るいくちゃんの姿は
満ち足りた幸せな風景で
とても羨ましく思いました。
幼い頃住んでいた家
機織りをしていた叔母の姿
いろんなことが甦りました。

これからボチボチ仕事の合間を縫って通うつもりです。
うれしいな〜。

西陣絣のこと
そして絣職人として生きると決めた彼女のことを
少しずつ、深く深く、知っていこうと思います。

季節がまたひとつ進みました

今年の桜はお天気にめぐまれませんね……
青空の下で見る桜が好きなのですが
唯一のチャンス日は仕事で終わってしまいました。

今日は東京に住む友人が
友だちと京都旅行にやってきたので
合流してランチをご一緒してきました。
一瞬だけでも楽しかったです。

女友達との旅行って、ずいぶん行ってないなあ……
一人旅もずいぶんご無沙汰です。

遅い目の桜が満開でした。
葉っぱと一緒に咲くのはオオシマサクラかなあ?

11葉桜


ソメイヨシノが終わり山吹が咲いて
柳の若葉がひらいて。
季節がまたひとつ進みました。

11山吹2

11柳2

やるべきことがまったく片付いていないので
めっちゃ焦ります……ううう。

とりあえず目の前の締切りやろう。

強すぎる想い

ここ数日、先週取材をした方の原稿に
なかなか取りかかれずにいて苦しんでいます。

わたしの想いが強すぎて……

8時間ほど一緒にいてくださり
とても親切に取材にご協力いただきました。
お話の内容も素晴らしく……
長い時間ご一緒できたのが良かったのでしょう
とても心をひらいてくださって
取材の最後には
本当のご自分をかいま見せてくださいました。


それは胸を打たれる瞬間でした。
表立ってお話いただく公的な立場を越えて……
その方の想い、情熱、せつなさ、弱さ、そして恐怖。
生きるということ。
すべてを、見せてくださいました。

今思い出しても胸がうずき、涙が出そうになります。

わたしはどこまでその想いに応えることができるのか。
どのように表現することが、一番良いのだろうか。
どこまで明らかにすべきだろうか。
どうすれば喜んでくださるだろう。

心のなかに渦巻くわたしの想いを
言葉に降ろすことができなくて
悶々としています。
もう締切りで時間がないのに。


若い頃から人物の取材が好きでしたが
2年ほど前から、ハッキリと自覚しはじめました。
わたしが伝えたいのは情報ではなくて
「人の想い」なのだと。

毎回とても苦しみます。
響き合えない人は、その人を理解するのに煩悶します。

響き合える人は、響き合えたすべてを
どう書いたら一番良いかに悩み抜きます。


そして、たくさんの方の取材をしていると
ときどき奇跡のような出会いがあります。
わたしが書いていくこれからに
大きな影響を及ぼすような出会いです。

わたしだけに見せてもらえた姿
わたしだけが聞かせてもらえた言葉
わたしだけが感じ取れた魂の声

受け止めたわたしは
自分の全存在をかけて、書かねばなりません。
今回は間違いなく、そういう取材になりました。

読み捨てられる雑誌のほんの数ページの原稿に
何を大げさな、と思われるかも知れません。
「熱すぎる」ってよく言われます(笑)
どうやらすべてのライターさんが
こんなふうに取り組んでいるわけでもなさそうです。

だけど、それこそがわたしの文章だし
わたしの生き方。
わたしにしか書けないこと、だと思う。
むしろ、そうでない言葉はもう書きたくないくらいです(とかいいつつ、仕事なのでちゃんとやりますが……)。

お預かりした信頼を、きちんと形に。
愛をこめて、書き切ろうと思います。


はーーー。ほんでどないしよー。
うーーーーーん(涙)

とりあえず珈琲入れよう
(これを繰り返し、今日4杯目)



 

はじめてのワークショップ開催

もう大分経ってしまいましたが
3月最後の日曜に
「いとへんuniverse」の仲間と
染色のワークショップを開催しました。

「メンバーが手織りしたシルクストールを
 西陣に伝わる絣の技法で防染し
 オリジナルのストールを染める」
という体験です。

はじめは買ってきた布でやろうと思っていたのですが
いとへんは手織りの良さを伝える会なんだから
 やっぱりちゃんと織るわ」
と織り師さんが決断。

参加者7名分と予備をいれて
9枚のシルクストールを爆織りしてくれました。

その織目(組織、というそうです)の凝ってること。
緯糸に真綿が使われているので軽くてあたたかく
ツルツルでもなく、シフォンぽくもない質感で
はじめて見る布地になっています。
さすがプロ……

正直、ワークショップは儲けなど一切ない価格で実施しますので
ほとんどボランティアの作業なのです……
そこで一切手を抜かず、むしろ力を入れるあたり
すんげーカッコいい馬鹿(←チーム内では最大の褒め言葉 笑)
だなあ……としみじみしております。


広報用に写真がいるため
まずは1枚染めてみようと
作ったのがこのストール。
撮影に駆けつけたわたしも一緒に染めさせてもらい
優しい春色カラーに仕上がりました。

12ストール見本_n

そして、なんといただいてしまいました。
巻くたんびに制作者が「お、ええやん」と
自我自賛してはります(笑)

募集をかけてみたらば
しっかり満席に。
手織りシルクでこの価格はスゴイ!
と理解していただいた方も多かったみたいです。
(たぶんこの値段でずっとはできないので
 早めに参戦されたかたはラッキーだと思います)

そして当日。
会場を提供してくれた会社の社長(30代男子)も加わって
にぎやかにワイワイと染色いたしました。

染め上がったストールを並べるとちょっと感動
それぞれの個性がしっかりでていますねー。

28完成品

眺めているだけで顔がほころんでしまいそうです。

しかも皆様しっかりフリンジも完成させて帰られました。
スゴイ!

ワークショップ当日はいろいろ必死で周りが見えておらず
終わってからは
ちゃんと楽しんでいただけたかな……
仕上がりには満足してもらえたかなあ……
と不安でしたが
後から参加者の皆さんの感想などを拝見して
やっとほっとしました。

今までたくさんのワークショップに参加してきましたが
実施する側ははじめてです。
なかなかプレッシャーありますねえ……(笑)


ワークショップの帰りにチームでゴハンを食べて
反省会と次の企画の打ち合わせをしました。
どんだけ攻めるんだ、いとへんuniverse。

リーダーもチームメートもがんがん攻める人たちなので
おっとりスローペースのわたしには
良い刺激になっています。

さて。
わたしも今抱えてる締切りをクリアして
やることやらねばー。
アレもコレも、あのことも。プライベートでは、家の片付けと手芸もしたいです。

チームメートを見習って
全部並行して進めていくぞー。
馬鹿まっしぐらで駆け抜けます!

新しい活動をはじめました

4月になりましたね。

気持ちを新たに目標を立てたり
新しいことに挑戦するのにちょうどよい季節ですね。

わたしも新しい挑戦をはじめました。

色んなご縁にめぐまれて
西陣織の職人さん二人と
手織りや西陣織の魅力を発信する
チームを結成したんです。

チーム名は
「いとへんuniverse」
といいます。

西陣の職人さんや技術を取材したり
ワークショップやイベントを企画したり
オリジナル製品をつくったり
色々やっていこうと思っています。

FBでチーム結成宣言をしたのが2月1日。
そこから準備を続け
3月28日に第一回目のワークショップも開催しました。
いま、ウェブサイトも制作中です。


わたしは広報が主な仕事。
フェイスブックやウェブサイト上で
いとへんuniverseの活動について発信したり
西陣織りの技術や職人さんを紹介していきます。
メンバーの製品の商品コピーも書いています。

そんなふうに書くと
よく「西陣織の職人さんを応援している」
というふうに思ってもらえるのですが実は違います。

わたしはわたしで
いとへんの仲間に導いてもらい
西陣を深く探り、取材をさせてもらって自分の作品を書いていくことができる。
応援するどころか、助けてもらっているんです。

そもそもは
「個人活動として、伝統工芸の職人さんを取材しよう。
 糸が好きだから、まずいとへん分野から始めよう」
と決意したのがきっかけ。

そして行動を起こし
いとへんリーダーの織り師さんと知り合ったのが去年の3月でした。
まさか1年後にチームを組むことになるとは……ご縁ってすごいなあ……としみじみしています。 

編集者やカメラマンさんなど
仕事をするときはいつだって
誰かとチームを組んでモノ作っているわけですが
それでも基本は一匹狼。
こんなふうに所属する場ができたのは
フリーになってから初めて。

3人とも価値観がとても似ていて好きなもの(糸や織物)も共通しているので
一緒にいてすごく居心地が良いです。
メンバーの姿勢に刺激をもらえたり
仕事の悩みを聞いてもらったり。
楽しいだけでなく、心強く、ありがたく。
素敵な出会いに恵まれて
幸せを感じています。

わたしの一人ブラック企業生活が長期にわたったせいで
発信に関する部分は出遅れ気味です。
やっと通常営業に戻ったので
ここから加速をつけて進めていかねばなりません。
頑張ろう……てか、頑張らねば。

これから、少しずついとへんの報告も
ここに記していこうと思います。



 
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