本が好きだと言うと
「面白い本は無いですか?」
「おすすめの本は何ですか?」
とよく聞かれます。

この答えに、いつもつまります。

ストーリーが面白くて
ぐいぐい引き込まれる小説もあれば
好奇心や知識欲を満たしてくれる新書もあるし
ひたすら写真が美しくて魅入ってしまう実用書もある。

わたしにはどれも「面白い」のです。
でも、いざおすすめするとなると
人によって「面白い」というのはそれぞれなので
困ってしまうんですよね……。

それから同じく困ってしまうのは
「好きな作家は誰ですか?」
という質問。

誰だろう……?

まず、わたしは文章が上手な人が好きなんです。
なので
須賀敦子、谷崎潤一郎、三島由紀夫
はしみじみと浸りながら酔いしれる感じで読みますね~。
谷崎の『細雪』はホントに大好き。
須賀さんのイタリアのエッセイも素晴らしいです。

それから少ない著作の全部好きなのが
武田百合子。
わたしはこの人の文章というより
ご本人自身が好きなんだと思います。
書いてあることにいちいち
ハッとしたり、共感してしたり
クスクス笑ったり。

超絶技巧の金井美恵子は
小説よりも毒舌満載のエッセイが好き。
もう最高に辛辣です。
こちらも笑いながら読みます。

職人好き、工芸品好き、神社仏閣好き
美しい物が大好き
というワケで趣味が合うのが(なんと失礼な~)
白洲正子大先生。
勉強になる本ばかりです。

よく白洲正子に憧れる女性が多いようですが
わたしは、生き様とお着物のセンスが好きなのは
だんぜん宇野千代さんですね。
恋多くって、楽天的で、前向きで。おしゃれで、お料理上手。
ご自分でデザインされたお着物が
どれもカワイイの~。

でも、良く考えたらエッセイや自伝だけで
小説は1作も読んでいません(笑)
『おはん』読んでみなくちゃなりませんね。

ストーリーで読ませるといえば
宮尾登美子の大河ドラマのような小説も大好き。
ドラマチックな主人公の人生と
宮尾先生の筆力の素晴らしさとで
分厚いのに一気に読ませます。
「序の舞」は、わたしの好きな日本画家上村松園がモデル。
名作ですよ~!

今どきのエンターテイメントならば
宮部みゆき。
ストーリーも面白いですが
作者の人間への温かい眼差しが感じられるところが
好きです。
『火車』は傑作だと思います。


伊坂幸太郎や小川洋子も好きだし……
梨木香歩もいいなあ…
ファンタジーなら上橋菜穂子もいいですね。
泉鏡花とか夏目漱石もそんなに沢山読んでないけど
好きですね。

あっ、吉本ばななの「キッチン」は
心のバイブルだよねえ。

と、思いつくままあげても
ホラこんなに出てくるんですよね。
日本人だけでコレですよ。
海外でも好きな小説があるんですから。

どうりで
「好きな作家は誰?」
と聞かれてつまってしまうワケですね。

あさのあつこ、森絵都、小川糸……
まだ読んでなくて気になってる評判のいい作家さんは
いっぱいいはります。
古い人だってぜんぜん読んでいないし
村上春樹も伊坂幸太郎も、制覇してないしなあ。

読みたい本がいっぱいで大変です。
時間がぜんぜん足りません。

とかいいつつ
今日読んだのは、週刊文春とテレビブロスでしたケド(笑)

最近は手仕事ばかりに時間を使っているので
来年はいっぱい本を読みたいなあ。
また面白い本を読んだら、blogにアップしたいと思います。