火曜の午後にぽっかり時間が空いたので
七条にある「智積院」というお寺に
立ち寄ってみました。

6年間も近所に住んでいたのに
行ったことが無かったので
一度訪れてみたかったのです。

いいお天気で、散策びより~。

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境内には気の早い梅も元気にほころんでいて
ひと足早く春を感じさせてくれました。

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このお寺で有名なのは
長谷川等伯一門によるふすま絵です。
なかでも等伯と息子の久蔵が描いた
「楓図」と「桜図」はとくに有名ですね。

これらは宝物殿で見ることができます。
ガラスケースにも入っておらず
間近でじっくり国宝の障壁画を眺められました。
ずっと見てみたかった絵をナマで見られて感動ですハート

「桜図」の下に小さくスミレやたんぽぽが描かれていて
可愛らしかった~。
こういう発見もやはり実物を観るからこそ、ですね。



それから講堂と大書院のほうへ移動しました。

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さすが大寺院、講堂も大きいです~。


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大書院のお部屋も
広々としていました。
広間は40畳くらいはあるでしょうか。
そこからは、見事なお庭が眺められました。

今は枯れ気味ですが
新緑の頃は美しいだろうなあ。

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こんもりした築山が雄大で
池もたっぷり水をたたえていて、滝も大きめ。
お寺同様に、お庭の景色もスケールが大きいです。
なんだか清々しい気持ちになりました。

しかもさきほど見た「楓図」や「桜図」は
この部屋のふすま絵だったらしく
複製画が当時を彷彿させるように飾ってあります。

こんな見事なふすま絵とお庭に囲まれた部屋って
なんてゼイタクなんでしょう。
当時の様子を想像して
うっとりしてしまいました。

さらにゼイタクなことには
さきほどから貸し切りで、ひとっこ一人おりません。
宝物館を出てから
ずーっとわたし一人きり。

まるで自分のお屋敷みたいだわ~ハート(←またもや妄想タイム)

広間に寝転がって写真を撮ったり
お庭を眺めてぼーっとしたり
ほんまにのんびりさせていただきました。
やっぱりお寺は、夏か冬が空いてていいですね~。

でも、このお庭が緑したたる頃もぜひ見なくては。
5月中旬~6月くらいにまた来たいです。



一方、大書院と棟続きの講堂では
田淵俊夫さんの水墨画のふすま絵も見学できました。

わたしは去年の4月に高島屋の展覧会で
このふすま絵を見たので
(4月19日の日記です)
美術館で見るのとまた違った雰囲気で再会することができて
なんだか嬉しかったです。

スケールの大きな智積院にあって
繊細な画風がはかなげでした。



さらに昭和に再興された金堂にもお参り。
建物も大きくて、参道も広々していました。

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美しい大日如来さまもいらっしゃり
真言宗ならではの内陣の飾り付けがすてきでした。
真言宗の聖地、高野山のお寺にお邪魔したときのことを
思い出しました。

そういえば、高野山の上は
宿坊をされているお寺が多いんです。
交通手段の無い頃は
お山のてっぺんに日帰りすることは
できなかったからなのだそうです。
そして、洛中にある智積院にも
やはり立派な宿坊があるのでした。

売店には高野山の名物であるごま豆腐も売ってたりして
真言宗のお寺なんだなぁ…としみじみ。


いやはや、それにしても、見所の多いお寺さんでした。
やっぱり京都ってすごいなあ……。