わたしが仕事に圧迫されているのを見て
友達のライターかおりんが「電通鬼十則」を送ってくれました。

1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
とか
2.大きな仕事と取組め、小さな仕事は己を小さくする。
とかの、とてもアツイ「ビジネスの心得」が10項目並んでいるものです。
実はこれ、1951年に当時の電通の社長によってつくられたそうです。なんと64年前!

そしてかおりんは、わたしに「4番と5番を贈ります!」
と言ってくれました。

4.難しい仕事を狙え。そして成し遂げるところに進歩がある。
5.取り組んだら離すな。殺されても離すな。目的を完遂するまでは……。
アツイ(笑)
殺されても離すな、ところで爆笑してしまいました。
あはは。
かおりん、ありがとう♡
もちろん完遂しますよー。そしたら進歩だね。

それにしても「電通鬼十則」懐かしいです。
わたしはこれを新卒で入った広告代理店の営業時代に、当時の課長から教えてもらいました。そして、朝礼で課の人間全員でどれか一則を読み上げる、というのを毎朝やっていました。
懐かしい〜。

入った会社はベンチャーで、社長をはじめとする管理職も若い人ばかり。課長は27歳の文学青年でした。
わたしがその会社に入ろうと思った大きな理由も、実はその課長にありました。いろいろ就職活動をしたなかで、一緒に働きたいと思った社会人は、実はその課長だけだったのです。
つまり、相当に「憧れの人」でした。

何故わたしがその課長に憧れたのかは、今になってよく分かります。わたしも課長も同じタイプの人間だったから。広告会社につとめて営業をしてはいるけど、本当にやりたいのは文章を書くこと、だったからです。
課長は家族を養うために薄給の出版社から引き抜かれて広告を売っていて、わたしはコピーを勉強したかったのに営業職に回されていた、という状態でした。

課長はわたしより先に会社を辞めて、編集プロダクションを立ち上げました。いまも、編集者やライターとして活躍されており、何冊も著作を出版されています。
京都の本屋さんでときどき課長の著作を見つけると「頑張ってはるんやなあ、わたしも頑張らないと!」と、思います。

ライター志望なのに広告会社に入ってしまって、遠回りしたとも思いますが、でも自分の直感というか人を見る目というのは、ちゃんとぶれていないことに驚きます。

わたしは広告代理店の人になりたいんじゃなくて
課長みたいな大人になりたかった。
お手本となる人をちゃんと見抜いてもいたんだな……
と、そんなふうに思います。

ちなみにその会社で次の年に入ってきて一番仲良しだった後輩も
今東京でライターとして活躍しています。
ふふふ。
広告代理店なのにねえ。面白いなあ……。

何だか色々なことを思い出しました。
もう長いことお会いしてないけどお元気かなあ。
わたしはちゃんと課長を追いかけているかな?

すくなくともあのころの自分が思い描いていたような仕事は少しずつできるようになってきた。
夢みていた理想まで、あと少しなんだと思う。
あとほんの少しのジャンプと、今まで以上に努力すること。
駆けていくこと。

電通鬼十則に元気をもらい、自分の原点を見つめなせてもらえるとは〜
かおりん、いろんな意味でありがとう!