ずーっと読んでみたかった話題のインディーズ漫画が
7月31日に扶桑社から単行本で出たのでゲットしました。

8-19本

『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』

です。

表題作の他にも3編
「ダウンタウン以外の芸人を基本認めていないお笑いマニアの楽園」
「空の写真とバンプオブチキンの歌詞ばかりアップするブロガーの恋」
「口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画」
が収録されています。

全部ですね
「何ものかになりたい」
「自分は人と違う」
「有名になりたい」
という肥大した自意識を抱える
サブカル若者が主人公です……はい。

いやこれはもう……。

思春期からサブカルを愛好し
長年このギョーカイで働きつつも
もうひとつぱっとしないまま
ベテランと呼ばれる年になってしまったわたしにも
正直相当突き刺さる内容でありました


作者である渋谷直角さんもやはり業界の方なので
「全180ページのドンヨリ作であります!!!!」
「もう主観と客観がグルグルしちゃう感じといいますか、
 自分も一緒に串刺しになる感じ」
とブログでおっしゃってます。

はーー凹んだわ。ほんま。
ちっとも笑えなかった。

わたしは「自分は何ものでもない」ことを
割と早くに自覚したぶん
この漫画の登場人物ほどこじらせてはいない(と思いたい)けれど……

彼らと同じ要素がわたしのなかに全く無いわけではなく
ずっとそれと格闘しながら、ここまで来てしまったので……
そして今もまだ、もがいてばかりいるので……
いやまあ、こたえました(笑)

あーーーあと。
一番職業的に近い
「口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画」
ですが。

ここに出てくるこずるい業界人。
わたしが働き出したころの東京には似たような感じの人が
いないワケでは無かったけど(もちろん大嫌いでした)……
実際にまだいるのかなあ?
こんな薄っぺらい人って。

少なくとも今のわたしのまわりには
こんなヒドい人は皆無です。
関西だけでなく東京のクライアントも
みんな真摯に良い仕事をしている尊敬できる人ばかりです。

だから落ち込む必要はないんだけどねえ……
なんだろ、大学出てすぐ東京で働いていたときの
「イヤーな感じ」
が久しぶりに甦りました。

見た目は立派でそれなりの地位で活躍しつつも
中身が空っぽな人たちに
いつも違和感を感じていたのを
思い出したせいでしょう。

さらにいえば
あの頃はわたしのまわりはみんな
この漫画の主人公になれそうな
自意識肥大の若者ばかりだったことも思い出しました。
そして程度の差こそあれ
もちろんわたしも間違いなくその中の1人だったことも。

あいたたたた。
いやはや、問題作です……。